ろばのあな

ゆるーくぬるーくがっつりと可愛くてかっこいい子たちを愛でています

夢の終わり(なにきん厨的JW雑感)

2016年1月23日。
この日私は、とうとう宝箱のふたを閉めた。
1年ぶりのJW。
キンプリ案件はオールスルーした私が紫耀くんと廉くんを生で見たのは去年のセクゾコン以来。メインのパフォーマーとして舞台に立つ二人を見るのは、廉くんが春松竹、紫耀くんが去年のJW以来でした。

1年ぶりに見る紫耀くんは、私の知らない人でした。
ダンスや歌、フライングなどのパフォーマンスが一段と素敵になっていたことは勿論、顔つきが、舞台中で痩せてしまっているせいもあるかもしれないけれど、すっかり精悍な、大人の男の人の顔になっていました。
私は元々、紫耀くんはふわふわ笑っていて天然扱いもされるけれど、実はなにきんの中で一番大人で、適応能力が高く、現実が見えている人だと思っていて*1。だから、東京に行ってもマイペースに、置かれた状況に淡々と対応しているだろうとは思っていたんですけど。
この日見た紫耀くんは、それどころの話ではありませんでした。
東京へ行き、揉まれて磨かれてJrのてっぺんに立った紫耀くんは、松竹座でソロを歌っていた頃から、「重さ」や「芯」「逞しさ」といったものが加わり、どっしりとした存在感が備わって、今やジャニーズJrという枠も超えて、ひとりのパフォーマーとして、完成されつつあると感じました。
帝劇のセンターに立って、怖いくらいに迷いのない強い瞳でただ前を見据える姿は、そこに立つのに相応しいオーラすら纏っていて、「覇王色」という言葉が浮かんだくらいでした。

それは、覚悟を決めた、大人の男の目でした。
そしてそれは、私が去年の夏以降、松竹座で度々目にしてきたものでもありました。
紫耀くんの姿に既視感を感じ、それが松竹座のセンターで前を見据える大吾だと気付いた瞬間、私は泣いていました。
それは、それぞれが東西Jrのトップに立って、同じような瞳でしっかり前を見ている紫耀大、というものに心を震わせての涙でもあるし、粉々に砕けたカケラを拾い集めてしがみついていた箱庭が、もう2度と戻らないものだと、漸く理解してしまった瞬間の涙でもありました。

なにきんという、世界中の柔らかくて温かな優しさとキラキラした無邪気さを集めて織り上げた繭のような箱庭は、彼らの少年時代そのものでした。
それぞれに別の場所で道を定め、大人の顔をするようになった紫耀大を見て、今の5人が集まることがあっても、もう2度と、あの頃と同じ彼らに会うことはできないんだろう、あの、ふわふわとした幸せだけに満ちあふれ、子犬みたいにじゃれあっていた日々が戻ってくることはないんだろう、そう痛いくらい思い知ってしまったこの日、私はようやく、箱庭のカケラを心の中の宝箱にしまうことを決意しました。

それは諦めのようでもあり、清算のようでもあり。不思議とあまり悲しくはありませんでした。
ただ、過去には戻れなくても、この先の道のどこかで、またあの子達が揃って笑い合える日がくるように祈っていようと、そのために、宝箱に鍵はかけずにいようと、そんな風に、少しだけ前を向けたような気がしました。

そして、廉くんについて。
正直、高校生になってすぐ東京へ連れ去られてしまって、素直な子故周囲から悪い影響でも受けたらどうしよう、と過保護婆みたいな気持ちでいたわけですが(笑)、久しぶりの廉くんは、すくすくと育ったなぁ、という印象でした。
求められることが増え、不器用な子なりに出来ることも増えたし、顔つきもほんの少し大人びたような気がするけれど、その中身は、大吾が宝物のように大事にしていた、可愛い廉くんのままのように見えました。
周囲の先輩たちに寛いだ笑顔を見せるようになった様子をみていると、もうちゃんとここに居場所を作れたんだなぁ、と安心する反面、特に紫耀くんと一緒に1列目に立っているときなどは、緊張で張り詰めたような面持ちをしていて。一生懸命背伸びしてそこに立っているような風情に、あーこれは大吾も無理矢理にでも甘やかそうとするよなぁ、と納得してみたり。
なにきんで一番(それこそ末っ子より)無垢で無邪気な子供の廉くんには、そのままその目を翳らせることなく、清く美しい廉くんのままで笑っていて欲しいなぁと、改めて思いました。

余談になりますが、紫耀くんの「廉の口角はいつも上がっていてほしい」と大吾の「1000円あげるから俺に甘えて」は、同じ思いを違うアプローチで表現しているんだろうなあと思っていて、大廉紫耀の3名様を拗らせている私にとっては、密かな胸熱ポイントでした。紫耀くんは廉くんを甘やかさないし、邪険に扱ったりもするけれど、ちゃんと要所要所で、落ち込みやすい廉くんの手を引っ張りあげてあげる人で、大吾は鳴いてる子猫を毛布でくるむように、真綿のような愛情で廉くんをくるんであげようとする人で。
そして二人とも、根底にある願いは、をたくと同じで、廉くんは廉くんのままでいて欲しい、っていうことなんじゃないかなぁ。大人びていて現実的で聡すぎる二人だからこそ、廉くんはある意味サンクチュアリみたいなものなんじゃないかなぁ*2。そんな風に勝手に思いを巡らせています。


私の部屋には、届いた時から今日まで、11月を開いたままのJrカレンダーが飾ってあります。
飾ったときには、思い出にしたくない日々と平和の象徴のようなそれを見るだけで泣けてきて、これを片付けられる日は来るんだろうかと、そんな風に思ったりもしましたが。今は少しすっきりとした気持ちで、3月になったら片付けようと思っています。
そう思わせてくれたのはJWの紫耀くんなので、なんだかんだ言いつつ(笑)、今年もJWに行ってよかったなぁと思いました。
今日は千秋楽、お疲れ様でした。

*1:現実を受け入れられないヲタクを置いてけぼりに、「クラス替え」って言えちゃうくらい(笑)。

*2:そしてその傾向は大吾の方がより強いんじゃないかなぁ、と・笑